演劇集団三色旗 楽屋裏

第四回:A×O
第五回:タバコとわたしと夏の空
第六回:戦え! 運命的出会い撲滅委員会



200X年某月某日。
埼玉県南部の某市某ファミリーレストランにて。
楽屋裏という名の座談会という形式の後書き。

七重「ごきげんよう、皆さん」
朱里「ごきげんよー!」
藍「こんな夜中に呼び出して‥‥非常識だっつーの」
白夜「こんばんは、座長さん」
七重「本日呼び出したのは他でもありません。いよいよ動き出したこの企画、『演劇集団三色旗』のメイン看板を張る女優の皆さんに、今回演じられた作品についてお話を聞きたいと思いまして」
藍「冒頭文が一回目の楽屋裏と同じなのはなぜ?」
七重「仕様です」
白夜「流用してるだけですけどね」
朱里「サボリだよ、サボリ」
七重「そりゃそうですけど‥‥ごめんなさい」
白夜「はい。それじゃあさっそく始めましょうか」
藍「今回は第四回から第六回か」
朱里「今回も二人とやったね」
藍「それに、私と白夜さんのが一番長いのも、前回と同じ」
朱里「あう‥‥」
七重「あう‥‥」
白夜「最後まで読んでくださればいいですけどね☆」
七重「☆付けても毒は毒ですよ白夜さん」
藍「じゃ、そういうわけで、第四回公演の話題から」

●A×O=本編
――第四回公演

七重「すでにいつの公開だったのか日付を覚えてないんですが、とりあえず第四回です」
朱里「第一回目の公演と一緒で、主役は私と藍ちゃんだね」
藍「私はA型の女性の役。モノローグのほうね」
朱里「わたしはO型だったよ。ほんとはB型なんだけど」
七重「そうなんですか?」
藍「決めてろよ」
朱里「それはそうと、このネタはどうやって思いついたの?」
七重「秋葉原に行ってミリタリー系の雑誌のバックナンバーを探していたときにですね」
藍「それ以上オタ話は聞きたくない」
朱里「それは心の中で思っても口に出しちゃだめだよ」
七重「‥‥えっと、それで、結局本は見つからなかったんですけど、そのとき店内に流れていたラジオが元ネタです」
朱里「こういう話だったの?」
七重「いえ。あのときのラジオは、単純に『部屋が汚い。O型だから仕方ない』とかそんな話でした」
藍「で、汚くならない部屋に引っ越したい、とかあったの?」
七重「ありましたね。それがネタになってます」
朱里「秋葉原でネタ見つけるなんて、さすがオタクだよね」
七重「オタクオタク連呼しないでください。ラジオなんですから、秋葉原だろうが我が家だろうが釧路高原だろうが、聴こうと思えば聴けるんですから」
藍「釧路は無理だろ」

●タバコとわたしと夏の空=本編
――第五回公演

七重「これは、奈良原さんと椎葉さんのお話ですね」
白夜「あっくん再登場ですね☆」
朱里「でもこのあっくんと白夜さんは、第二回のときとは違うのかな?」
七重「あれは実の母娘でしたから。これは一応叔母と姪という関係になってます」
白夜「私のキャラクター、能天気から一転、関西弁を操る大人の女性になっていました」
朱里「あの関西弁は誰かから教えてもらったの?」
七重「いや、全くのデタラメです。合ってるかどうかなんてわかりゃしません」
白夜「関西地方の方、この人は決して悪気があってやってるわけではなく、勉強と思慮が足りないだけなので許してあげてください」
七重「そこまで言わんでもいいでしょう」
朱里「直してもらえるんだったら直してほしいよね」
七重「まあ‥‥朱里さんのエセはともかく、白夜さんのほうは、おかしいと恥ずかしいので」
白夜「この話のネタなどはどうやって?」
七重「『タバコの匂いがアイデンティティになる』って話を思いついたんで、そのまま即興で書きましたよ」
朱里「あいでんてぃてぃ?」
白夜「作中で言う、『タバコの匂いなくなったら、あたしはあたしやないやろ?』ってところですね」
七重「ええ。個人的にタバコは嫌いじゃないんです。吸わないですけど。かっこいいイメージはやはりありますし」
朱里「ふうん」

●戦え! 運命的出会い撲滅委員会=本編
――第六回公演

七重「というわけで最後は前回と同じく、霧越さんと奈良原さん。文量も三作でトップですね」
白夜「奇しくも、第三回の公演と同じテキスト量なんですか」(第三回・第六回共にローカルファイルで27kbだった)
藍「っても、第三回のときは更に選択肢があったから、これより長かったみたいだけど」
七重「ええ。今回はまあ、色々と詰め込もうとして明らかに失敗してる感じが否めないです」
藍「これはもしかして、単純に【運命的出会い撲滅委員会】ってネタを使いたかっただけなの?」
七重「そうなります。このタイトル自体、私の発案じゃないんですよ」
白夜「あら、盗作? それはいけないわ」
七重「そういうわけじゃないんですけど。かつて私の友人がネタとして書いていた『作品のタイトル集』の中にあったやつです」
藍「タイトルばっかり書いてたの。他にはどんなのが?」
七重「基本的に内緒です。今後いつ使うかわかりゃしませんし」
白夜「ネタの温存ね」
藍「ただの使いまわしじゃないの」
七重「というわけで、このタイトルを数年前に作ってくれた友人にはこの場でお礼を言います。ていうか謝ります。パクってごめん」
藍「中身については言及ナシなの?」
七重「それはまあ‥‥読んでもらってのお楽しみ、ってことで」
白夜「第三回もそうだったけれど、これだけ長いテキスト量だと、登場人物が二人じゃ収まらないのね、さすがに」
七重「三人目の人物は『A×O』でも出てきましたけどね。二人だけってのはやっぱりキツイですよ」
藍「あの、途中の台詞ばっかりの会議シーンとかは、どう見ればいいわけ?」
七重「あれは、名も無い登場人物が何人も集まってがやがや話している、と思っていただければ。誰が誰とか、考えなくていいです」
藍「適当だこと‥‥」

●総評

朱里「今回は大人ネタ、家族ネタ、学園ネタだったね」
藍「第一回から第三回のときも似たようなもんだけど」
七重「次回辺りからは、個人的に趣味に走ってファンタジーとかSFとかハードボイルドとかも書いてみたいと思ってます」
白夜「そういえば、ハードボイルドやファンタジーは前々から書きたいって言っていましたけれど、なぜ今まで書かなかったんです?」
七重「特に大きな理由があるわけではないんですが‥‥例えばファンタジーをネタにする場合、ただ『ファンタジーである』というだけだと、百合を書く意味がないというか」
朱里「題材がどんなでも、それなりのネタが欲しいってことなのかな?」
七重「そういうことです。ミステリとかも、『ミステリ書きたい』って思うだけで書けるものじゃないですからね。ネタとかオチとか無いと」
藍「今度からは、もうちょっと凝ったオチが欲しいかもね」
七重「それは耳が痛い言葉です。あっと驚くミスディレクションなんかを組み込みたい、とは思ってるんですが」
白夜「思うだけじゃ書けませんものね」
朱里「わたしは刑事役とかがいいなー。犯人と銃で撃ちあうの」
藍「だったらハードボイルドのほうがいいんじゃない?」
白夜「朱里ちゃんは殺し屋ぽくはないけれど」

七重「殺し屋っぽい殺し屋なんて、仕事できないじゃないですか」
藍「ま、そんなわけだから、今後ともよろしくお願いするわ。今度はいつになるか判らないけど、暇だったら見てちょうだい」
白夜「それでは、また」
朱里「またねー。第七回公演で待ってるよー」



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