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『夏休み』
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◆9


 僕は医者が好きではない。
 病院の匂いが好きではない。
 白い部屋が好きではない。
 なぜならそれは、僕の無くしたはずの記憶の、一番痛い部分を呼び起こすから。

 遠くからさざなみの音が聞こえてくる。窓の外の空は青く澄んでいて、夕暮れはまだまだ遠そうだ。遠くからは、海水浴を終えて帰途に着くカップルや家族連れの楽しげな笑い声も耳に届く。
 そしてここ、そんな外界とは無縁の白い直方体。
 落ち着かなくて、左手首に巻いている時計に目線を落とす。これで何度目だろう。
 時刻は16時27分。さっきから1分しか経っていない。
 日付は8月15日。日曜日。
 今僕がいる病院は、遊びに来た海岸近くの診療所。
 まるでテレビでよく見る病名宣告のシーンそのものに、僕は丸椅子に座って、正面に腰掛けている医師を見つめている。
 彼は黙ったままカルテらしきクリップボードに視線を落としている。
 やがて、彼が顔を上げる。
 まだ若い、二十代中盤くらいの男の子。研修医を終えたばかりのような初々しさを残している。
 彼が、僕に云った。
「あの方は、あなたにとって大切な方ですか?」
「はい」
 迷わず答える。
 これが何の宣告であったとしても、僕は冷静でいなければならない。
 どんなときでも冷静沈着であれ、というのは、僕が尊敬する先生の言葉だ。
 だけど先生、あなたは耐えられますか?
 自分の唯一の娘の病気を宣告されようとする瞬間が訪れたとき。
 冷静なままでいられるのでしょうか‥‥?
「立花陽さんは、極めて‥‥」
 医師も辛そうだ。もしかしたら、こういう場は初体験なのかもしれない。
「極めて、異常な状態にあります。他に例を見ません」
「‥‥はい」
 ごくり。
 生唾を飲む音。これは僕か、それとも医師が?
「患者――立花陽さんは‥‥‥‥」


◇3


「ゆきさん、ゆきさん!」
「‥‥なに?」
 8月も数日が過ぎたある夜。
 窓を全開にして扇風機をかけながら、ゆきさんはソファで本を読んでいた。
 だけどゆきさんは、そんなわたしの呼びかけに面倒がるそぶりも見せず、しおりを挟むとパタンと本を閉じ、わたしを見上げてくる。
「どうしたの、にこにこして」
「うん、あのね、そのね‥‥」
 がんばれわたし、がんばれみなみ。こんなところでくじけちゃダメなんだから。
「あ、あの」
「? あ、ソファ座る?」
 すい、とゆきさんが少し横にずれる。
 ソファを占領していたわけじゃないのだろうけど、ゆきさんは三人掛けの真ん中に座っていたから、わたしが座りにくそうにしていると思ったのだろうか。
「‥‥」
「あれ、違った?」
「う、うん‥‥」
 がんばれ陽、一世一代の大仕事。
「あのね」
「うん?」
「海、行かない?」


◆2


 わたしの計画はこう。
 まず最初に、わたしが世話の焼ける可愛い女の子を演出しながら、ゆきさんを巧妙に海へと誘う。
 8月になってからずっと暑い日が続いて、わたしは友達と遊んだり本を読んだり少しだけ宿題したりと忙しい。けれどゆきさんはいつも暇そうにしている。だから時間に問題は無いはず。
 けど、きっとわたしとゆきさんの二人だけじゃパパは許してくれないから、仕方なくパパを連れて行く。一日くらい夏休みを取ってくれてもいいはずだと思うし。
 さて、そうして海へ行ったあとは、お仕事の都合かなんかで麻生さん辺りにパパを連れ戻してもらう。わたしとゆきさんはもう少し遊んでいたいからとか適当に云って、海に残る。
 然るのち‥‥最後の作戦が決行される。

 わたしはこの日のために、海の近くのホテルに部屋を取っていた。
 もちろんゆきさんには内緒。パパの名前で予約を入れたけど、パパにだって内緒。
 パパがいなくなったあとで、「夜遅くなるようだったら使えって、パパがホテルを用意してくれてたんだけど‥‥」とさりげなくアタック。
 それによりゆきさんと共にホテルの一室に入るわたし。
 ゆきさんは落ち着かない様子で周囲をきょろきょろ見回している、わたしは慣れた調子でこう云うの。
「シャワー、入るね?」
そして二人は‥‥‥‥きゃーきゃー!


◇4


「海? 海かぁ‥‥」
 ゆきさんは人差し指を唇に当てて、ううん、とか唸ってる。
 違う、ゆきさん、そこは悩むところじゃないでしょ。一瞬の間も空けずにイエスと答えるところでしょ!
「二人で?」
「えっ? え、えと、その、たぶん二人じゃ行かせてもらえないよね‥‥?」
「たぶんね。僕は大人として数えられてないみたいだし」
 ゆきさんが苦笑する。
 確かにそうだ。生物学的には彼女の年齢は二十ちょい過ぎくらいだってパパは云ってたけど、このヒトにはそんな落ち着きはない。
 もちろん、このヒトのいきさつを知らないヒトから見たら歳相応のお姉さんに見えるのかもしれない。でもわたしにはそんなふうには見えない。
 頼れるお姉さんと、世話の焼ける妹が一緒になってるような感じ。ううん、うまく説明できない‥‥。
 ともかく、パーソナリティに関する記憶を全て失ってしまった記憶障害のゆきさんは、そういう理由で『普通の大人』とはどこか違う。
 今回みたいに遠出するときは、あまり二人きりにさせてもらえないのだ。これがまた難題で。
「だとすると‥‥朋香さんとか?」
「えあっ、え、その‥‥えっと‥‥」
 うん、きっとその選択は正しい。
 正社員が社長を含めて3人しかいないこの探偵事務所の紅一点である麻生朋香さんなら、それこそ悩む間もなくオーケーの返事をするに違いない。
 だけど、ううん、だからこそ、それじゃダメなのだ。麻生さんじゃダメなんだ。
「ぱ、パパが‥‥」
「ん? パパって‥‥先生?」
 わたしのパパであり、この探偵事務所の局長(つまり社長ね)なんかを務めてる立花旭というヒトに対して、ゆきさんは『先生』と呼んでいる。
 お医者さんとか政治家とかならわかるけど、探偵にも『先生』って呼び名があるのかな?
 まぁ、本人たちが気に入ってるみたいだし、何も云わないけど。
「うん。パパに聞いてみるよ」
「でも先生忙しいんじゃないのかな。夏休みはなぜか仕事が増えるとかぼやいてたし」
「だいじょぶ、だいじょぶ」
 ここは無理やりにでも連行しなければいけない。途中でわたしたちを置いて帰ってくれるようなヒトを。
 ちなみに、最後の一人の局員である飯塚さんは対象外。考える間もなく、却下してくれちゃうだろうから。
「とにかく、そういうわけだから、ね?」
「ん、うん、先生がいいって云うなら‥‥」
 どうやらゆきさんは、居候という立場から遠慮がちになってるみたい。
 でもそれももうしばらくの辛抱。わたしがゆきさんと仲良くなったら、わたしが一生面倒見てあげるんだから。あ、これはわたしの内緒の夢ね。
「やったー!」
「あ、でも」
 ゆきさんが困ったような表情を浮かべる。これがまたいい。ってわたしは中年親父ですか。
「なに?」
「僕‥‥‥‥」
 なにやら頬を染めてるらしく、俯いてしまう。表情を伺おうと、少しだけ顔を覗き込む。
「持ってないんだよね。水着」


◆1


 そもそもの始まりは、終業式が終わったあとのロングホームルームの時間だった。先生がいつまで経っても来なかったから、結果としておしゃべりの時間になっていた。
 明日から夏休みということで、みんな浮き足立ってるみたいだったことを覚えてる。夏休みの遊びの予定とかを嬉しそうに話したりしてる。
 かくいうわたし自身もその一人で、仲のいい友達の花淡ちゃんとかみちるとかと、夏休みの予定について話していた。
「今年こそ、彼氏作らなきゃなー」
 と突然云い出したのは、みちるだった。
「あれ、みちる部活は?」
 と、これはわたし。
「あー、まー、そうなんだけど」
 みちるは陸上部に入っていて、短距離のエースとして実力と人望にあふれている。
 勉強の成績はあまりよくないけど、裏表の無い性格とスレンダーな容姿で学校中から大人気。男の子との噂も絶えない。けど、それを否定するのはいつものこと。
 だから、こうやって彼氏が欲しいとぼやくのは本気じゃないことを、わたしも花淡ちゃんもわかっていた。
「花淡は? なんかあるの?」
 みちるが話を振ると、今までにこにこと楽しそうに話を聞いていた花淡ちゃんが目をぱちくりさせた。
「んー‥‥‥‥‥‥」
 首をかしげて眉をひそめる。
 この子はのんびりした子で、何事にもマイペースな性格をしている。
 そんな花淡ちゃんに、みちるはいつもイライラするようで、もっと早く動きなさいとか云われちゃってる。わたしは、そこが可愛いと思うんだけどなぁ。
 けど、花淡ちゃんとみちるはなんだかんだいって仲がいい。いいコンビなのかもしれない。
「みちるちゃんが泊まりにくる」
「‥‥いやまぁ、そうだけど」
「え? みちる、花淡ちゃんの家に行くの?」
「ん、まーね。いつものことで変わり映えしないんだけど‥‥みみも来る?」
 みみ、というのは、わたしのあだな。
 みなみ、と呼ぶのが面倒らしくて、最初は"みんみ"だったんだけど、それが更に短くなって、いつの間にか"みみ"になってた。
 恥ずかしくてやめて欲しいとも思うけど、いくら云っても止めてくれないからもう諦めた。
「いつ?」
「いつだろ。8月の半ばくらいかな。お盆辺り?」
「お盆かぁ」
 特に何もないな、家にも普段はパパいないし、いるとしたらあの居候くらい。人間とウサギと。
「ちょっと無理かも。あ、なんだったら、いつかウチに遊びに来て――」
 云いかけて、止まる。
 そうだ。忘れてた。今の今まで考えてたじゃない。うちには居候がいるんだ。ウサギと、人間‥‥。
「みみん家って探偵事務所だったよね。かっこいいなぁ」
「お邪魔にならないの?」
「え、いや、その‥‥」
 この子達がウチに来たら、仮にパパがいないとしても当然あのヒトと会うわけで‥‥。
 よく考えたら、あのヒトがわたしの家に来てから2年半、一度も誰も友達を呼んだことがないことに唐突に気付いた。
 そしてその瞬間。
 同時に、この計画を思いついたのだった。
 関連性があるのかどうかなんて、わからない。いや、たぶんないと思う。
 だけど、これはまさに天啓だった。わたしの中に息づいている恋の女神が、この発想をくれたのだ。
 思えば、わたしはこのとき初めて、あのヒトを他人の目に触れさせたくないと思っていたことに気付いたのだろう。
 そしてそれがいけないことだっていうことは、バレンタインのときもお花見のときも理解していたつもりなのに。
 今はもう、あのヒトとらぶらぶになることしか頭にないんだから‥‥。


◇5


 実は、わたしもあまり期待していなかった。
 パパが来てくれるかどうかは、まさに賭けだったのだ。そして、パパが来てくれなければ、この計画は破綻する。
 しかして現実は‥‥。
「ゆっきさーん!」
「うわ、な何」
 わたしが小躍りしながら階段を駆け下りると、降りきったところでゆきさんとぶつかってしまう。
「わぷ」
「あ、ご、ごめん」
「んむ、へーき、へーき」
 ああ、ダメ、顔がにやけてる。自分で判る。
「嬉しそうだね?」
「うん。パパがね、来てくれるって」
「‥‥なにに?」
「何云ってるの、海よ、海」
「海‥‥海。ああ、海」
 今の今まで忘れていたかのように、ゆきさんはぽんと両手を叩いた。
「先生が許してくれたの?」
「うん。やったね、ゆきさん!」
「うん、そうだね」
 ゆきさんがやさしく笑う。
 でも、ごめんなさい、ゆきさん。
 わたしは、絶対にゆきさんが考えていないようなディープなことを考えているの‥‥。
 ゆきさん、存分にわたしの愛を感じてね。ふふふふ‥‥ふふ‥‥‥‥。


◆6


 けれど、ようやくこれで計画が執行できる。
 天はわたしに味方した。わたしの勝利!!


◇7


 出発当日。
「ゆきさん、早く早く!」
「え、あ、うん‥‥」
 ハイテンションなわたしとは対称的に、ゆきさんはいつもの困った顔を浮かべている。
「なに、どうしたのゆきさん」
「どうしたのって‥‥さっきの電話」
「‥‥」
 さっきの電話。
 それは、わたしの計画を崩壊させかけ、そして直ちに予期した以上の奇跡に心奮わせる事件だった。

 ‥‥。
 ‥‥‥‥。
 ‥‥‥‥‥‥。

「はい、もしもし」
 朝7時過ぎ、立花探偵局。
 海への出発準備に大わらわだったわたしとゆきさんのもとに、一本の電話が掛かってきた。
 それに出たのはゆきさん。なんせ、事務所宛の電話だったから。
「こちら立花たんて‥‥あ、先生」
 前の日の夜、パパが云っていた。
 明日の朝もう一度電話するから、待ち合わせ場所とか決めよう、って。
 果たして珍しく約束どおりにパパが電話を掛けてきたわけだ。
「ええ、はい、こっちはもう‥‥‥‥え?」
 それまでのゆきさんの苦笑交じりの声が、突然張り詰める。
 瞬間、わたしもびくりとした。うわ、ヤな予感。
「ええ、ええ、はい‥‥そうですね、ええ‥‥仕方ないですね」
 仕方ない? 仕方ない? って何が?
「はい、判ります‥‥はい、大丈夫ですよ、はい僕は」
 大丈夫? 大丈夫? って何が!
「そう、ですよね‥‥‥‥‥‥ええ、いえ、はは」
 力無いゆきさんの笑い。ああ、わたしのアバンチュールがぁぁ‥‥。
「‥‥えっ? え、いいんですか? え、でも‥‥‥‥はい、はぁ‥‥いえ、はい‥‥」
 突然ゆきさんの声の調子が変わる。驚き、そして喜びが入り混じった声。ゆきさんは電話に耳を当てながら、わたしをちらりと見て‥‥。

 ウインク、した。

「ええ、大丈夫です、任せてください、これでも先生の弟子ですから。ええ、はい」

 キタ――――(゚∀゚)――――!!
 来たよ来たよ、きましたよ!
 これは何ですか? 運命のいたずら? 神の導き? 仏の思し召し? もうなんだっていいや、きたーー!
 わたしの、わたしの予想が正しければ、

「先生来られないけど、二人で行ってこいって」

 もらったーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!


◆8


 わたしはこの日のために、海の近くのホテルに部屋を取っていた。
 もちろんゆきさんには内緒。パパの名前で予約を入れたけど、パパにだって内緒。
 パパがいなくなったあとで、「夜遅くなるようだったら使えって、パパがホテルを用意してくれてたんだけど‥‥」とさりげなくアタック。
 それによりゆきさんと共にホテルの一室に入るわたし。
 ゆきさんは落ち着かない様子で周囲をきょろきょろ見回している、わたしは慣れた調子でこう云うの。
「シャワー、入るね?」
 丹念にカラダを洗って、海水でべたべたな髪の毛もきれいにしてから、用意してあるバスローブに身を包んでバスルームから出る。
 まだ少しぬれた素肌にバスローブの布の感触が気持ちいい。ゆきさんはそんなわたしを見て、
「陽ちゃん‥‥風邪、引くよ?」
 恥ずかしそうに視線をそらす。わたしはここで一言‥‥
「ゆきさんが‥‥暖めて?」
「‥‥‥‥陽ちゃん」
「ゆきさん‥‥」
「僕でいいの?」
「‥‥ううん」
 とさ。
 わたしはベッドに仰向けに寝転がる。
 するとゆきさんは、わたしの返事に顔をしかめさせて、わたしを見下ろす。
 泣きそうな顔が可愛い。いたずらしたい。
「嫌なの」
「え?」
 そんな顔しないで、ゆきさん。ほら、わたしの次の言葉を待って‥‥。
「ゆきさんじゃないと、嫌なの」
「‥‥‥‥」
 そしてゆきさんは黙ってベッドに上がると、わたしのバスローブを‥‥‥‥


◇10


「とりあえず、冷静に聴いてくださいね」
 そういうアナタのほうが冷静には見えませんよ、とはさすがに云えない。
 だから僕は黙って頷いて、医師を促す。
「もしかしたら、本人が気付いていないだけで、あなたやご家族、ご友人方は気付いているかもしれません」
「確かに、本人は気付いてないと思います」
「ええ。それが問題ではあるのですが、こういう症状は本人が気付いてしまうと治療も回復も見込めなくなる可能性があるのです」
「病は気から、というのは嘘ですか?」
「いえ、今回の症例に関して云えば――立花さんの症状は確かに重いほうですが、軽いものなら意外とたくさん患者がいるのです――本人が知覚することで回復を早める手段は有効といえるでしょう」
「でもそれは‥‥」
「ええ、通常の場合なら、です。彼女ほどの症状は、先ほども申しましたように例がありませんから、危険は示唆する必要があると思いました」
「‥‥」
「さて、本題に戻りましょう。‥‥大丈夫ですか?」
「ええ」
 人前では、あまり特徴的なその喋り方は抑えたほうがいい、と以前先生に云われたことがある。
 だから僕は、この2年で学んだ『普通の女性』をことさら意識して喋っていた。
 そんな僕に気付くはずも無く、医師はじっと僕を見つめる。僕も見つめ返す。しばらく時間が流れた。
「患者の病名に関してですが」
「はい」
「彼女は異常に、その――」
 ちらり、と一瞬だけカルテに目を落として、云いにくそうにしながら、それでも仕事だからと割り切るそぶりを見せ、口を開いた。
「立花陽さんには、その傾向があるようです。夢見がちな、傾向が」
「やっぱり‥‥‥‥」


◆蛇足(ある医師のある日のある患者のあるカルテより)


 患者氏名:立花陽  性別:女  症状:夢暴走による妄想破裂、及びそれに付随する貧血(鼻腔からの出血が直因)

 どこにでもいる普通の『夢見る乙女』である立花陽は、出発する時点で既に夢見回路が臨界点に到達しかけていた。
 炎天下の中を徒歩、バス、電車で1時間半過ごすことで、体力的にも限界が来ていたようである。
 そこにきて、患者の恋する相手である某氏(性別・女)の恥ずかしがりな態度、それと反比例するような美しい体のラインを目の当たりにし、妄想臨界が決壊したようである。
 患者には一晩の休息を与えると共に、図らずとはいえ一人の女子高校生をそうした目に合わせた張本人である某氏にには猛省を促す。

また、某氏の証言によればこの発症により、二人は海水に触れることすらできなかったという事実があったことを付記する。


crackpot---End

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